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ロックアップ!


 ラストレムナントの戦闘システムで上手いな、と思ったのが、「ロックアップ」という仕組み。非常に分かりにくいシステムなのだが、 "敵キャラが何人いようが全員で1体ずつ倒して敵の全体数を減らす" というターンベース RPG のパターン作業を非常にうまく防いでいる。

 たとえば2vs2の戦闘を考えてみる。このゲームではキャラをユニオン(小隊)と呼ぶが、ユニオンが「攻撃」をしかけると敵ユニオンとの乱戦「ロックアップ」状態になり、こちらのユニオンと敵ユニオンは1対1の関係で戦闘になる。この状態でさらにこちらのユニオンを敵ユニオンにぶつけると「サイドアタック」といって、敵の防御力にはペナルティがつく状態になる。複数の味方で敵1体をボコっている状態でドラクエファイナルファンタジーの定番の「敵減らし」の構図なのだが、こちらの味方が全部ロックアップしているため、敵のユニオンが突っ込んでくると今度はこちらが「サイドアタック」を受けてしまう。

 うまいことに、一度ロックアップするとロックアップを解除するにはペナルティ(1ターンの防御力の低下、行動不能)を支払わなければならないシステムになっていて、2vs1のフルボッコ中に脇を突かれたからといって、ノーペナルティで即座に1vs1に振り直すことはできない。だから最初から1vs1のロックアップに持ち込むのが無難な判断ということになる。すでに2vs1で乱戦状態に入り、横からサイドアタックを受けているこの場合、この状態を維持して敵ユニオンを撃滅し、再び2vs1でサイドアタックをしかけてきていた敵ユニオンを撃破するか、長期戦を見越して1ユニオンのロックアップを解除して、がっぷり四つの勝負に持っていくかの決断をすることになる。

 また、戦力を集めて少ないユニオンでパーティを組むか、戦力を分散してユニオンの数を増やして戦うかという戦闘前のマネジメントもある。

 強力な敵の攻撃のキャンセル権をユーザーに持たせて、攻撃を分散させて自然とパーティ乱戦にするというデザインを採ったゲーム(例えばグランディアシリーズ)はいくつかあるが、攻撃によって敵と味方が紐づけされて、その解除にペナルティを必要とするというデザインは個人的には初めて見た。