ウィルコムD4雑感
ザウルス環境の後継機という思いをこめてウィルコムD4を購入した。本体価格もさることながら、PHS回線をもう1回線開くにいたった心情は複雑です……うまくいけばこれで往復一時間半程度の通勤時間を開発時間に回すことができ、帰宅時点で午前1時半、朝7時起き、土日出勤という生活の中から開発時間を捻り出すことができるはずだった。
しかしウィルコムD4にはハンドヘルド機として、いくつかの猛烈な欠点があり、現在は OQO model2+ くらい買わなきゃいかんのではないかという気分になっている。
キーボード
あのキーボード付きザウルスを開発してきたSHARPのマシンとは思えないくらい打ちにくい。最初からある程度の使いにくさは覚悟していたが、使い込めば使い込むほど、使いにくさについて新しい発見があるというスルメのような使いにくさを備えている。ザウルスでは余裕でプログラムが書けたのに対して、D4ではiPhoneのソフトウェアキーボードほどの半分程度のタイピングスピードしか出すことができず、プログラミングは相当厳しい。
ワイドディスプレイ
これを搭載した時点で、持ちにくさ&打ちにくさが決定してしまったと言える。ワイドディスプレイを生かすワンセグチューナーは内部のノイズ干渉でまともな感度を持っておらず、ワイドムービーはCPUの出力不足で再生は困難、このCPUレベルでぎりぎり動かせるであろう旧作ゲームはフルスクリーンのアスペクト比が狂うなど、今のところ良いとこがない。
バッテリー問題
Type L に最初からついてくる大容量バッテリーはその重さと厚みでハンドヘルドマシンの可能性を完全に潰してしまう。9200円支払って、軽くて薄い標準バッテリーを別途買い求めなければならなかった。
標準バッテリーでの作業時間は事実上40分程度で、フルチャージのバッテリーを2本持っておけば往復で使用できる。最初の10%はフル起動に残しておかなければならず、最後の10%はシャットダウンに残しておかなければならない。バッテリーは2万円のクレードルがあれば2本同時に充電ができる。バッテリー2本とあわせて4万円……愛が試される出費だ。
なお、ローカルホスト接続であるにも関わらずブラウザがインターネット接続を求めてダイアルアップで止まってしまうことがある。どうもPHS周りの実装が、サスペンドから正しく復旧できないらしい。オフライン接続を選ぶと、なぜかローカルホストにさえ接続できないうなるので、再起動するしかない。バッテリーは減るが仕方がない。これは僕がWindowsに慣れていないだけで、設定で何とかなりそうだ。