ゲーム開発合宿なのかゲーム本校正合宿なのか

 数年に1度の社員旅行制度を有効活用するべく、全割り当て予算をネット環境のある研修所の会議室を3日間抑えるのに注ぎ込んで、48時間でゲームを作って帰る Unity Game Jam ……ゲーム開発合宿を企画申請したら通りまして、いよいよ明日、二泊三日の開発の旅へ出発です。
 部署もチームも職種も違うコース枠MAXの37名が集まり、エンジニアもアーティストもデザイナーも特許部も役員もチームを組んでゲームを作るのです。これはもう「胸熱」としか言いようがありません。

 しかし、こんなことを言う方もおられます。


 校正合宿?
 ……そう、この開発合宿には当然「Unityではじめるゲームづくり」の翻訳メンバーも大量に参加しておるわけです。

Unityではじめるゲームづくり (DVD付) (ゲープロシリーズ)

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 そしてこの合宿には初校校正および添付のDVDオマケデータのラストスパートが完全にかぶっています。
 編集さんなら誰でも思うだろう。「しめしめ」と。二泊三日で校正やで、と。

 ……終わった……

 ……いや! よく考えてみよう! 今までも社内の協力者にレビューをいただき、随分クオリティを上げてきたつもりです。しかし、この37名が48時間でゲームを作る(しかも全員プロの端くれ)という極限状況の会場にゲーム開発本の仕上げのラストスパートがかぶるなんて状況は、普通作れません。

 運命なのです。
 神は言っている。ゲームも本も、両方やれと。

 ということで、こうすることにしました。
 初校原稿およびオマケの勉強会資料を1部ずつ刷って、開発部屋に設置。なにかの疑問にあたったときこの資料をあたって、初校・資料に不備があれば赤ペンで書き込む。
 すぐさま赤ペンの修正をデータへ反映。反映したら蛍光ペンを上から塗ってフィードバック終了のサインとする。

 研修施設の会議室が使えなくなる夜、ホテルの8部屋ある5人部屋のうち1部屋は校正部屋に。そして、その部屋の灯りが消えることはないという……まあチーム単位で部屋振り分けるんで他の部屋も灯りは消えない気がするけど。

 原著は翻訳本ですから内容から大きく逸脱はできませんが、勉強会資料のほうは私たちのオリジナルであり、これらかも社内で使っていくものなので強化されるに越したことはありません。

 僕は仲のいい企画職がそうそう社内じゃ作らせてくれないだろうネタを持ってくるみたいなんで、初日は研修講師*1担当して、二日目からそれ作ります

 なお開催にあたっては Unity Technologies 社のご協力もありました。ただただ感謝です。
 ほんとこんなところにおそるおそる書くんでなくて、いつか誰かがどこかでどうなったか報告できたら面白いと思います。
 楽しんできます!

*1:Unityの知識がない人も初日後半から参戦できるように2つ部屋を借りて1つを研修部屋する手筈になっている