コンストラクションツールの道

  • エンドユーザーは素材をヒト弄りしてモノを作る。
  • 開発者は、コンストラクションツール用の素材を開発頒布する立場なので、受注開発納品で体験したフィーリングはほぼ流用できないだろう。
  • 当然ながら生産性重視のフレームワークとも真っ向から価値観がぶつかる(ただし方法論は矛盾しない)。
  • 欧米のゲーム開発コミュニティでは成立している世界観。


 わしゃXOOPSをしょっちゅうRPGツクールに例えとるが、この手のゲーム開発コミュニティではゼニのためにゲームを作っとるやつはおらん。作るのが楽しーけーやる。じゃけー、ひと弄りせんと動かせんものが基底にあって、モジュールを書く人とか素材職人が大小様々なプログラム、アセット、コードスニペット、Tipsを頒布して楽しむカルチャーが成立するんじゃと思う。

 これは日本のOSSで論ぜられるカルチャーとはまた違うんじゃけど、誰もが幼小学中で通った道でもある。で、同じことが XOOPS でも完全に成立すると考えとるのは、わしだけじゃないと思う。

 RPGツクールに例えると何か低レベル(失礼!)に感じられるかもしれんが、欧米のインディーズ向けゲームコンストラクションツールは恐ろしいレベルに達しつつあって、業務用エンジンと併せて、エンジニアのあり方の変化の最先端を見せてくれる。

 こっちの業界は、エンジニアが最短で作業を終えられる環境の追及というよりは、そもそもエンジニアが不要な環境の追及にシフトしつつあるのは普段書いとる通り。

 その環境にモジュールを提供するエンジニアは、「技術者不要環境用モジュール」の成立のために結構色々せんといけん。それは全部エンジニアが開発するモノと比較して、エンジニア個人にとっての生産性は悪いです。そこをどう受け止めるかで、そういったシステムと相対する技術者のモチベーションや感覚は変わってくる。ある意味最先端へのトライというか、最先端の感覚のつまみ食いくらいは楽しめると思うんじゃけど。

 ウェブ開発もこっちのほうへくるような気もするし、今のフレームワークや言語がもっと分かりやすくなる方向で専門技術者不要の方向へ行くんかもしれん。分かりませんが、XCが目指すのは「モジュール」の名が示すように、エンドユーザーにパーツを弄ってサイト用アプリを構築してもらうコンストラクションツールの道です。